暮らしのカレンダー

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バリアフリー barrier free

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バリアフリー barrier free

障害をもつ人々が、生活環境(住宅、地域施設、交通施設)
において、普通に生活することを阻んでいる障壁(バリア)
をなくすこと。

1974年、国連専門家会議報告書
『バリアフリーデザイン』が出版された当初から、物理的バ
リアフリーのみならず、心理的・社会的バリアフリーの重要
性は指摘されていました。

近年、バリアフリーのみならず、安全性や利便性等にも十
分配慮し、障害者、高齢者、子供、妊婦、乳母車を押す人
々などすべての人々に使いやすい設計として、ユニバーサ
ル・デザイン(普遍的デザイン)の考え方も重視されるよ
うになってきています。

アメリカでは

全米建築基準協会が1961年に世界でもっと
も早く、「身体障害者にアクセスしやすく使用しやすい建
築施設設備に関するアメリカ基準仕様書」を作成した。

その後、1968年、連邦政府の補助を受けた建築は、身体
障がい者へのアクセシビリティ(利用する権利および手段)
を保障しなければならないことを定めた「建築障壁除去法」
が制定されました。

規制対象は、連邦政府の補助の有無にかかわらず、雇用、
交通機関、公共施設、一般営業施設における差別の禁止、
利用上のバリアフリー、視覚・聴覚障害者のための通信シ
ステムの供与など広範にわたります。

日本では、厚生省(現厚生労働省)の「身体障害者福祉
モデル都市事業」(1973~75年度)、「障害者福祉都市
事業」(1979~85年度)、「障害者の住みよい街づくり
事業」(1986~89年度)として、自治体を単位に、障害
者の生活環境、住宅の改善、障害者福祉サービスの体系的
実施、心身障がい児の早期療育および市民啓発の4事業推
進が目ざされてきました。

1990年度(平成2)以降は、障害者のみならず、高齢者も
その対象に据え、「住みよい福祉のまちづくり事業」、94
年度からは、「障がい者や高齢者にやさしいまちづくり推
進事業」が実施されている。

建設省(現国土交通省)では、「福祉のまちづくりモデル
事業」(1991~93年度)、1994年度「生活福祉空間づくり
大綱」と「高齢者、身体障がい者等が円滑に利用できる特定
建築物の建築の促進に関する法律」(ハートビル法)の制定、
「人にやさしいまちづくり事業」(1994年度~)などが実施
されています。

また運輸省(現国土交通省)は2000年に、「高齢者、身
体障がい者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の
促進に関する法律」(交通バリアフリー法)を制定した。

さらに、2006年にはハートビル法と交通バリアフリー法
を統合したバリアフリー新法(「高齢者、障害者等の移
動等の円滑化の促進に関する法律」)が成立、施行され
ました。

四つのバリア目次を見る今日、障害者を取り巻く社会環境
には、四つのバリア、すなわち、(1)機械・建築・都市環境
における物理的バリア(2)資格制限、大学など入試制度、就
職、任用試験などにおける制度的バリア(3)点字や手話サー
ビスなど情報保障の欠如による文化・情報面のバリア(4)
無理解、偏見、差別などの意識上のバリアがあるといわれ
ています。

バリアフリーを考えるときには、バリアの明確化が不可欠
となりますが、バリアのとらえ方は社会の成熟度と大きく
かかわってきます。

1980年、世界保健機関(WHO)が発表した国際障がい分類案1
にみるように、障害を3レベル、すなわち臓器レベルのインペ
アメント(精神または身体的な損傷)、人間レベルのディス
アビリティ(能力制限)、社会レベルのハンディキャップ(社
会的不利)でとらえてみると、対策を明確化しやすいです。

ハンディキャップは、インペアメントやディスアビリティを
もつ個人と環境との相互作用によって生じるものであり、障
がい者にハンディキャップをもたらさないことがバリアフリ
ーといえます。

その後1997年に改正作業を開始したWHO国際障害分類案
2では、障害の3レベルはインペアメント、アクティビティ
(動作制限)、パーティシペーション(社会参加)とされ
よりいっそう社会環境のバリアフリー化の重要性が強調さ
れた分類となっています。

ここで、インペアメントを視覚、聴覚、言語、皮膚感覚、
体温調節、下肢、上肢、精神に、アクティビティを情報受
容制限、移動制限、動作巧緻(こうち)制限、温熱環境適応
制限に大別し、それらとバリアフリーデザインとの関係を
整理します。

とくに、視覚と聴覚インペアメントによる情報受容制限、
下肢インペアメントによる移動制限、上肢インペアメン
トによる動作巧緻制限、皮膚感覚や体温調節のインペア
メントによる温熱環境適応制限をそれぞれ軽減し、パーテ
ィシペーションを促すためには、広い空間確保、段差解消、
各部仕上げ、放送や字幕など情報設備、音・光・熱環境設
備、経路探索しやすい設計、サイン、手すり、レバー式ド
アノブや大型スイッチなどのきめ細かな密度の高い設計が
必要といえる。

情報保障バリアフリー対策をみると、視覚障害者は全盲者
と弱視者に、聴覚障害者は聾(ろう)者と難聴者に分けて講
じることが有効である。

基本的には、だれもがわかりやすい、きめ細かな環境整備
を推進し、あわせて個別のニーズに応じた福祉用具の活用
が重要となります。

しかし、情報保障対策に関する総合的研究の歴史は浅く、
実態としては未熟な内容が目だちます。

たとえば、日本において普及してきた点字床材は、車いす
使用者や高齢者など下肢にインペアメントをもつ人々のバ
リアになること、退色、磨耗、汚れやすく清掃しにくいこ
となど材料としての耐久性に欠けること、また、音響信号
や誘導鈴は周辺住民に騒音公害をもたらすなどである。

対症療法的対策を改め、今後は、(1)家庭訪問型歩行訓練
の実施(2)ガイドヘルパーの養成と柔軟な人的サービス提供
(3)晴眼者への啓発(視覚障害者に対する誘導・援助方法、
視覚障害者の安全確保に不可欠な公共空間利用マナーの徹
底等)(4)わかりやすく安全な歩行環境の整備(5)情報保障
対策へのマルチメディア技術の応用などに、総合的体系的
に取り組むべきです。

日本における問題点目次を見るハンディキャップは、社会
の問題であるが、日本においては、個人的問題と考えられ
がちで、社会的支援システム整備につながりにくい。

たとえば、イギリスでは、ハウスアダプテーション(住宅
改造)は、身体障害者が、身体的不自由のために、住居か
らこうむるハンディキャップを軽減するための治療的かか
わりととらえられています。

高齢単独生活者の孤立と不安、福祉入所施設における自律的
でない生活、病院におけるストレス・不経済な人工透析治療
などがハンディキャップととらえられて、転居を含むハウス
アダプテーションが公的支援として推進されています。

スウェーデンでは、病院環境は子供にとってハンディキャ
ップをもたらし、その軽減のために、プレイ・セラピー
(幼稚園や学童保育と同様の活動)の提供が病院に義務づ
けられている。

遊びが病気の子供の発達を促し癒すものとして、またその
結果、入院期間を短縮でき、トラウマ(精神的外傷)も予
防でき、医療費削減効果をもたらすものとして重視されて
いるからである。

今後、個々の障害者とその家族支援に対する公的な責任の
所在を明らかにしたうえで、医療・保健・福祉・教育・建
築等、多分野が連携して、住居、学校、または、職場等に
おけるサポートシステムを整備し、バリアとバリアフリー
対策の明確化を図り、トータルコストの有効活用の視点か
ら、従来の部分的、点的に実施されてきたバリアフリー対
策を抜本的に見直すことが求められているといえるでしょう。

 

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